2.呼びかけて意識、反応の確認
『○○さん、聞こえますか~?大丈夫ですか~?』と大きな声で呼びかけます。意識が無い場合は、当然呼んでも返事は無いと思えますが、そこでやめずに、大声で呼び続けます。そうすれば、朦朧としていれば、意識が覚醒するかもしれません。呼んでも全く無反応であれば、以下の手順3に進みますが、もし少し呻いたり起き上がろうとして意識が戻ったようならば様子を見ます。しかし一見正常な状態に戻った様に見えても、直前に意識不明になって倒れたのですから、事は重大です。本人が強く遠慮する場合もあるでしょうが、周囲の人と協議して、救急車を呼ぶか判断しましょう。(また、以下の気道の確保等も、突然であれば普通は冷静にできないのが当然ですから、救急車を呼んだ時に、その話し相手=通信指令員に、どうしたら良いかの指示を仰げば、するべき事を細かく電話で教えてくれますから慌てる必要はありません。)
3.気道の確保、呼吸の確認
呼び続けても何の返事も無い時は、意識不明なので、まず、片手を倒れている人の額に当てて押し下げ、もう一方の手の指先を顎に当てて引き上げる様な状況(=顔面を斜め上方を見る様な形にする)にして、気道(喉)が圧迫されないよう留意します。万一首が曲がったりして頷いた様な状態になっていると、気道が圧迫されて、それだけで窒息する様な事になるので、口などを開けやすい状態にします。(これを“気道の確保”と言います。)また、呼吸しているかどうかを確認するには、胸や腹部がかすかに上下動しているかどうかを目視して判断します。呼吸していないようであれば更に次の4に進みます。
4.周囲に応援、助力の依頼
ここから書く事は非常に重要です。実際にそんな場面に遭遇したら、誰でも慌てて、何をしたら良いかをきっと確実に忘れてしまうでしょう。まず、一人ではできる事が限られますから、周囲の人を呼んで協力を依頼します。以下の①~③は全部をひとりではできませんから、周囲を見て人に頼むか自分でするか判断します。以下の事柄は、少なくとも3~4人は必要です。
①救急車を呼ぶ……当然ですが、まずは救急車を呼びます。もちろん119番に電話します。(昔と異なり、携帯やスマートフォンがありますから、これは瞬時にできます。)しかし、おろおろしていると、電話した直後に何を言えばよいか戸惑いますが、まず、どんな人がどの様な状況で倒れたか?を伝えます。たとえば、『こちらはダンス教室ですが、今レッスンを受けていた生徒さんで60歳代の男性が、突然倒れて意識不明になりました。』という具合です。そして、もちろん、救急車がどこに行ったらよいか判る様に、『名古屋市東区○○町3丁目25番地の角で、“ダンススクール・フジタ”というダンス教室です。隣に[アポロン]という喫茶店があります。』の様に、場所を伝えます。自分の教室や家であれば、住所(所在地)をスラスラ言えますが、現場が道路や交差点という家やスタジオ以外の外であったり公民館の会場であったりすると、所在地など分からないのが普通ですから慌てずに落ち着いて『名東区役所です。』とか、頭脳をフル回転させて判りやすい伝え方を瞬時に模索しましょう。
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