先回から述べております事は、最近、殺人も以前よりまったくお手軽になされているのではないかという事でしたね。みっつの殺人事件…中学校の同級生刺殺事件。叔父による妹夫婦の子供兄弟の殺人事件、そして大阪のクリニックでの放火による一酸化炭素中毒を起こしての大量殺人事件。これらの殺人は、 全く巷(ちまた)の推理小説や探偵小説の中に登場する殺人よりも安易に行なわれている感じがして、本当に体が震える事を禁じえません。恐ろしい世の中になりました。
何が根本的に恐ろしいのかというと、その理由の一つ目は、前回から述べております様に、やはり特に深い怨恨もなしに、簡単にただ単に気に食わないとか、そういう理由で殺人が行なわれている…たったそれだけのことで殺人が…という様なような気がします。このブログの表題の通りです。
ただし、大阪クリニックの事件の方は、何か本当に悪魔に魅入られたというか、すさまじい人間破滅の計画を立てて遂行されたような感もありますから、本当に恐ろしいことです。悪魔の申し子のような事件ですね。(ちなみに、この原稿を執筆中の昨日=令和3年12月30日《木》に、この犯人は病院で死亡したそうです。)
では、このエッセイで書きたかった、もう1つの柱である別のことを述べたいと思いますが、それはやはり高層ビルなどの火事ということに関してです。街には雑居ビルがたくさんありますね。わたくしが済んでいる、愛知県の名古屋市にも、その中心である栄とか名古屋駅とかにも古くからの雑居ビルがたくさんあり、テレビやメディアで報道されているように、非常に古いビルだと、必ずしもスプリンクラーを強制的に取りつけなさいとか何か消防法でクリアする基準もやや弱くなって曖昧な面もあります。古いビルだから、そういうようなスペースは、そういう近代的な消火設備のためのみには、用意されていなくて大変なのでしょうか?わたくしも時々サルサのパーティーなどに行きますが、やはり雑居ビルにあるサルサクラブとか、広く一般にダンス教室などもそういうケースがあります。すごく人が密集しています。確かに今はコロナですから、密集の度合いは減ったとは言え、こんなに大勢の人がいる中で、もしボヤでも起こったらどこに逃げればいいのだろうと、あらかじめ非常口などを少し確認しています。
この大阪クリニックの放火殺人のニュースを見ていて、ちょっと気になることがありました。それはまず、 消化器はあったのかという事です。要するにあの赤い色をした、よく見かける、壁などの隅に置いてある消化器ですね。ああいうものはなかったのでしょうか? 何か、防火扉のようなものは、犯人が、他の人が逃げられないように、扉の取っ手部分?でしたかね、その部分をペンキであらかじめ塗っておいたというような、これまた恐怖に心が凍るような事前準備がされていた様だとは報道されていますが、消火器があったかどうかということは、あまり報道されていないような気がしますし、消化器を使ったというような報道もなかったような気がします。一瞬にして火が広がったので、皆パニックになってしまい、消火器を持ってくるという事すら考えつかなかったのかもしれませんね。それからわたくしが以前通っていたようなダンス教室ですと、『オリロー』という名前の…(これは多分『降りろ』という日本語を意味しているのと思われますが)…
大きいチューブ状になったような、ちょうど昔の飛行機で、飛行機の胴体の横の乗り降りの扉から地面まで降りて来る時に使われているような、緊急時に使われているような、映画で見た気がしますが、そういう、大きいワーム状、チューブ状の長い袋のような避難器具で、それが例えば4階から真下に、非常時には伸ばして降ろせるような、非常階段の変形のようなものになっているのですが、その中に入って、滑り降りるような構造になっている避難器具があるのです。あのクリニックのビルにはそういうものは装備されていなかったのでしょうか?多分、窓もないという事でしたから、装備されていなかったのでしょうね。
とにかく壁に窓がないというのは致命的な感じがします。少しでも窓があれば、そこから換気でき、たとえ一酸化炭素が充満しつつ拡充していても、20分くらいは時間が稼げるのではないでしょうか。確かに、もう一酸化炭素が広がると5分か10分ぐらいで神経系統に障害をきたし、感覚が麻痺して動けなくなってしまうと言われていますから、その5分ぐらいのときにそういう消火器とか『オリロー』とかをうまく稼働させないと、大変な気がしますが、そういうものは無かったのでしょうか?そういう点はあまり報道されていなかったように思いますし、多分ワイドショーなどでは取り上げられていたと思うのですが、ワイドショーをこまめに観ていないので、わたくしには判りませんでした。(第3回目終了。第4回目に続きます。)
コメント