菅義偉（すが・よしひで）総理大臣お疲れ様でしたというか、お疲れ様です。まだ任期は残っていて、コロナ対策に集中したいということで、そう聖戦には立候補せずとの事で、本当にお疲れ様です。わたくしは菅総理大臣をとりあえず非常に信頼しております。“とりあえず”と言うと、何か語弊があって含みがあるように思われるかもしれませんが、そういう訳ではなく、本当に心より信頼しております。
さて、コロナ以前の時代においては、総理大臣がこんな風に毎日ニュースに取り上げられて、顔写真といいますか？顔映像がニュースにどんどん流れることはなかったのではないかと思います。せめてせいぜい2週間か3週間に1度ぐらい政治のニュースとか何か特別なニュースでもない限り、政府といいますか？そういう首相の顔などは報道されなかったのではないかと思いますが、このコロナの時代、コロナ対策のニュースを中心に、毎回毎回官邸の様子とか総理大臣が歩いている様子とか国会に入ってくる様子とか、談話とか会議の様子とか、そういうのが頻繁に映像になって、もう本当にどんなに政治に関心のない人でも菅義偉総理大臣の顔は忘れないのではないかと思うくらい強烈な印象で残っております。というか、今現在写っております。
さて、２回前のエッセイでは、野球解説者の張本勲氏の失言にも言及して、例えば『ボクシングをやっている女の子をお嫁さんにしたら、夫婦喧嘩の度に殴られるな…。』などという半分ジョークのようなことを言ったら、それも芸能人のような“公人”が言ったならば、失言として、またボクシングを侮辱したとか、ボクシングをやっている女の子を侮辱した発言だとか、もしくはジェンダーで、男女の性差に関する女性に対するセクシャル・ハラスメントであるとか、そういう風に糾弾されるのか、それかもしくは、このぐらいの発言だったらばギリギリセーフで、ボーダーラインなのかというようなことを書きました。
今回もまた政治家の発言に関するエッセイですけれども、何回も前のエッセイに書いたように、政治家というのは本当に他人のことを悪く言ったり、こき下ろすといいますか、もう誹謗中傷のど真ん中に該当するような発言ばかりを発信するような気がします。どういう発言かと言うと例えばこういう発言です。 『現政府のコロナ対策は全く無能であって、何も効果が上がっていません。特に現総理は口先だけでコロナ対策、コロナ対策と繰り返すばかりですので、早く新しい総理大臣の下で新規コロナ対策を徹底するべきだ。』というような発言です。この『無能』という表現を、実際他人に対して用いたならば、それは誹謗中傷の何物以外でもないような気がします。以前にも書きましたように、このように政治家は 本当に他人をこき下ろすのが得意です。それに比べれば、別のシーンで、同じく政治家や、また前述の張本勲氏や、東京オリンピック組織委員会・元会長の森喜朗氏が多少失言として、新聞に取り上げられた事などは、この他人を本当に心の底からバカにするような発言に比べれば可愛いものであるような気がします。例えば、政治家の失言は枚挙に暇（いとま）がないほどですが、例えば有名なところとしては、2017年4月に当時の、今村雅弘元復興大臣が、東日本大震災に関連してつい、『これはまだ東北ですね、あっちの方だからよかった、これがもっと首都圏に近かったりすると、莫大な被害があった…』のような失言です。もちろんお分かりのように、東京で巨大地震が起きたら大変だが、まだ東北の方だから良かったという、東北の人からすれば、激怒間違いなしの発言でした。しかしこれももちろんアウトとは思われますが、決して他人を直接に無能呼ばわりしたり、誹謗中傷している訳ではなくて、もし一般人だったら、飲み会とか普通の会話でつい言ってしまいそうな、ある程度は納得できる内容です。
前述の、政治家型の党の政治家などを『無能』呼ばわりするようなひどい表現や言い方は、 普通の会社の挨拶とか、そういうものではあまりしないように思います。例えば、『我が社とライバルの○○社の製品は、本当に半分腐っているようでタチが悪く、そういうところの製品を買うのをやめて、うちの商品を買うようにしましょう！』 とか、そんな風な良い方は、普通聴いたことがありませんよね。
なので政治家も、まずはねぎらいの言葉から初めて、『総理大臣、本当に毎日毎日、コロナ対策に邁進（まいしん）していただき頭が下がります。いろいろ工夫し、考案し、実施していただいて、多少なりとも感染状況が緩和されたように思います。それでさらには今後、 こういう観点とか、こういう意見もありますので、このような点からもさらにコロナ対策を強化していただき、この病床の逼迫状況などが早く収束するように願っております。』のように、ちゃんと相手の政治家を尊重し、敬服するような表現で、穏やかに国会審議なども進めて欲しいと切に思います。
長くなりましたので、今回はここまでとして、また続編を書きたいと思っています。
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