今、わたくしはこの前、個人の古本屋で買ってきたヴァンダインさん著作の『ベンスン殺人事件』という、古典に分類される本で、しかも創元推理文庫の本を読んでいます(今回ゲットしたのは、1965年5月5日初版、1972年10月20日 26版と書かれています。古いですね。)
個人の古本屋と書いたのは、『ブックオフ』さんなどの。 大手の古本屋チェーン店もありますが、そういうところでは、なかなか、このページが少し黄ばんだというか、セピア色みたいに、少し変色した、そういう古さの古本は扱っていないというか、あまりにも古いので、見つけられたとしても、50冊ぐらいのうち一点ぐらいなのです。
そこに行くと、個人の古本屋は“レベル”が色々あり、 ちょっと失礼な書き方になりますが、あたかもゴミ屋敷の中の本棚のように、もう滅茶苦茶古い、あまり手入れしてない本ががばっと並んでいたり、また逆に、ブックオフよりも、1冊1冊はやや割高で、しかし相当古い本もたくさんあるという本屋さんもあって色々ですから。 探検家気分も味わえます。
なので、そんな本屋さんに巡り遭うと、時々このようにすごく古い本がたくさん並べられていて、本当に『お宝、発見‼』という感じになります。幸福です。
さて、上記のヴァンダインさん著作の『ベンスン殺人事件』は、この本屋で一冊50円で売られていたのですが、わたくしの中では本当に2000円ぐらいの価値がある感じがします。でも、その価値があるからと言って古本屋に50円なのに2000円払ってきた訳ではありませんので、自分はずうずうしいものだなと思ったりもします。同じような時代にルールタビーユという探偵が出てくる、『黒衣婦人の香り』とか『黄色い部屋の謎』というようなものがありますが、これもわたくしが大好きは、ガストン・ルルーさんの著作です。
ヴァンダインの他の作品には、『カナリヤ殺人事件』『グリーン殺人事件』『僧正殺人事件』『ガーデン殺人事件』『ケンネル殺人事件』『カブト虫殺人事件』…などがあり、わたくしは依然確か、『僧正殺人事件』は読んだ様な気もするのですが、内容はすっかり忘れてしまっております。多分どの作品にも、ファイロ・ヴァンスという探偵が登場して、事件を明快に解決するのでしょう。
語り口調は、ちょうどシャーロックホームズの小説のような感じで、前述のファイロ・ヴァンスという探偵役の友人の立場にいるヴァン・ダイン(つまりこの小説を書いた作家本人という事でしょうかね)さんという人が、その都度、ちょうどワトソン博士が記述を記録しておくような感じで物語が展開します。
こういうかなり前の古い時代の事件を読んでいると、まあどの物語もそうですが、まず一つは自分がその物語に溶け込んで、一緒に犯罪を体験して、犯人の探求、巧妙な犯罪の解明をしているような心情に陥って、とても楽しいということですね。
わたくしは子供の頃からこういう、例えば怪人20面相ができたりする江戸川乱歩先生の本を最初に読んだせいか、そういうのが非常に好きです。(第1回目はここまでです。)
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